Topページ > 基礎知識 > 年収別にみるソーシャルレンディング分配金の税率について
2016年12月6日

ソーシャルレンディングでの分配金の税金は分離課税ではなく、雑所得として計上し総合課税として計算しなければいけません。詳細は下記の記事参照

ソーシャルレンディングの税金について
ソーシャルレンディングの税金は一般的な株や投資信託などの金融商品とは違っています。株などの税金は分離課税として一律20%の税金と決まっています。しかしながらソー...

ですので税率は人それぞれ、給与所得などその他の収入によって違ってきます。ではいったい税率は何%ぐらいになるのか年収別、条件別に簡易計算してみました。

それぞれ前提条件が違いますので、ご自身に近い条件から分配金額などを調整してみて計算してみてください。

前提条件

・単位は万円。
・ソーシャルレンディングからの分配金が年間で50万円あったと仮定します。
・所得税率は平成27年分以降の計算式で計算
・住民税は一律10%、簡易的に住民税の課税所得は所得税の課税所得を使用
・生命保険、医療控除などの細かい控除は考慮していません。
・社会保険料は東京都、39才以下で計算

あくまで簡易的な計算です、個々の控除内容によって違ってきますので詳細な計算はご自身でお願いします!

会社勤めの給与所得者、独身か共働きで扶養なし

まずは所得税の課税所得の計算です。計算式は↓となります。

給与年収 + 分配金50万円 – 基礎控除 – 給与所得控除 – 社会保険控除 = 課税所得

年収 分配金 基礎控除 給与控除 社保控除 課税所得
200 50 38 78 28.32 105.68
300 50 38 108 43.32 160.68
400 50 38 134 56.64 221.36
500 50 38 154 68.28 289.72
600 50 38 174 83.28 354.72
700 50 38 190 98.16 423.84
800 50 38 200 106.80 505.20
900 50 38 210 111.00 591.00
1000 50 38 220 115.80 676.20
1100 50 38 225 121.80 765.20
1200 50 38 230 124.80 857.20

上記の課税所得から所得税額、住民税額を計算して最終的な税率を出してみます。住民税額は所得税の課税所得を使用しているため若干低めに出ています。

年収 課税所得 所得税率 控除額 所得税額 住民税額 総納税額 税率
200 105.68 5% 0.00 5.28 10.57 15.85 6.34%
300 160.68 5% 0.00 8.03 16.07 24.10 6.89%
400 221.36 10% 9.75 12.39 22.14 34.52 7.67%
500 289.72 10% 9.75 19.22 28.97 48.19 8.76%
600 354.72 20% 42.75 28.19 35.47 63.67 9.79%
700 423.84 20% 42.75 42.02 42.38 84.40 11.25%
800 505.20 20% 42.75 58.29 50.52 108.81 12.80%
900 591.00 20% 42.75 75.45 59.10 134.55 14.16%
1000 676.20 20% 42.75 92.49 67.62 160.11 15.25%
1100 765.20 23% 63.60 112.40 76.52 188.92 16.43%
1200 857.20 23% 63.60 133.56 85.72 219.28 17.54%

※税率は給与年収+分配金50万に対する税率です。

給与年収1000万円に対する税率は15.25%となりました。税率はこんなに低くないよ!と思った方もいると思いますが、あくまで税率ですので、社会保険料を引かれた手取り額とは違います。

こちらで出た税率が実際にソーシャルレンディングからの分配金に対してかかってきます。これをみると年収1200万円でも17.54%と20%以下となります。

ただし給与年収1200万円以下の人であればすべて還付されるかというと還付されません。給与所得に対しての源泉額の計算は分配金を考慮していない為、少なく源泉されているはずです。

納税すべき額 – 給与の源泉額 – 分配金の源泉額

2つの源泉徴収額を加算した額が納税するべき額より少ないか多いかで還付があるか追加納付になるかを計算することになります。

年収 分配金 給与源泉 SL源泉 総源泉 納税額 差額
200 50 8.35 10 18.35 15.85 -2.50
300 50 16.60 10 26.60 24.10 -2.50
400 50 25.70 10 35.70 34.52 -1.18
500 50 38.19 10 48.19 48.19 0.00
600 50 51.19 10 61.19 63.67 2.47
700 50 69.40 10 79.40 84.40 5.00
800 50 93.81 10 103.81 108.81 5.00
900 50 119.55 10 129.55 134.55 5.00
1000 50 145.11 10 155.11 160.11 5.00
1100 50 172.42 10 182.42 188.92 6.50
1200 50 202.78 10 212.78 219.28 6.50

給与での源泉額は分配金がない場合の納税額を源泉されたとして計算しております。

「給与源泉」と「SL源泉」を足した額と納税額(1つ上の表の「総納税額」を参照)の差額がどれほどあるか表にしています。これで見ると年収500万円で分配金が50万円あった場合には還付も追加納付もない状態となります。ですのでこの付近を境にして給与年収がそれ以下だと還付の可能性が高く、それ以上だと追加納付の可能性が高いとなっています。

分配金が年間で10万円の場合

年間で10万円の場合の記事も書きました。

年収別にみるソーシャルレンディング分配金の税率についてPart2
前回、ソーシャルレンディングからの分配金が年間50万円あった設定にて税率がどれくらいになるかの記事を書きました。この記事を書いた後にマネオのマーケット情報を見...

税から見る利回りについて

上記の結果から高所得者の場合には税率が高くなるため、最終的な税引き後の利回りを考えた場合に非常に不利になります。他の投資商品との比較の際に税引き後利回りで考える必要があり、計算は非常に複雑になってしまいますが、ある程度の把握が必要になってくると思います。

上記の独身者の例でいうと給与年収1200万円の人の追加納付が6.5万円となりますので、ソーシャルレンディングでの投資をしたことによって50万円の分配金に対して10万円+6.5万円の税金ですので33%の税金が取られていることと同等となります。

これが株式投資での50万円の利益だった場合には申告分離税のため確定申告は必要なく、税金の追加納税がないので投資に対する税金は10万円となり20%の税金となります。

給与所得者の方でソーシャルレンディングを始める前は年末調整をして特に納付も還付もない方がソーシャルレンディングを始めて確定申告をしたことで追加納付になっている場合には最終的なソーシャルレンディングでの利回りは表面上の利回りよりも低くなっていると考えられます。

まとめ

簡単な計算でしたが、ざっくりと概要は把握できたかと思います。ソーシャルレンディングは雑所得の為に不利だと言われることも多いですが、給与年収が低いほど有利で、給与年収が高いと不利になる結果となりました。ただしあくまで損失(貸し倒れ)が出なかった場合限定です。損失が出た場合には損益通算や繰越ができないので圧倒的に不利になります。

年収500万円以下で分配金が50万円以下であれば、還付の可能性が高いと思います。さらに言えば確定申告が手間で還付金を無視できるのであれば、確定申告しなくてもお咎めはないとも言えるかもしれません。ただし確定申告は義務ですし、することで税金に対する知識を高めることになると思いますので是非してみましょう!

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