Topページ > 基礎知識 > ソーシャルレンディングの海外ファンドにおける為替ヘッジはつけるべきか?
2017年2月16日
志塚 洋介
この記事は 志塚 洋介 が監修しています。

ソーシャルレンディングの中には国内の案件を対象にしたファンド以外にも海外の案件に投資するファンドがあります。「クラウドクレジット」、「ガイアファンディング」、「アメリカンファンディング」などの事業者は海外の案件を対象にしたファンドを提供しております。

海外案件には、「為替ヘッジあり」のものと「為替ヘッジなし」のものがあります。そもそも、この「為替ヘッジ」とは何なのでしょうか。

為替ヘッジとは

ヘッジのそもそもの意味は、回避、防御策ということになります。為替ヘッジというと、為替変動リスクを回避するということになります。海外案件にそのまま投資すると、ドル建て、ユーロ建て、など外貨建てで投資しなければなりません。そうなると、当然為替変動のリスクが発生します。そのリスクを避けるために為替ヘッジを行うのです。

具体的には為替予約という方法を用いることになります。為替予約とは、あらかじめ期日を確定して当該通貨の売買を予約することによって為替レートを確定してしまうことです。例えば、米ドルに対して為替ヘッジをする場合、将来の決まった期日に、あらかじめ決めたレートで米ドルを売り、円を買うということになります。こうすることによって、為替変動リスクを回避することができるのです。

為替ヘッジのメリット

為替ヘッジのメリットは、何と言っても為替変動リスクを抑えられることです。ソーシャルレンディングは、限られた情報の中で案件選択をしなければならず、投資家サイドからははリスク管理が難しい面が多いです。さらに海外案件ですと、国内の経済事情だけではなく、海外の経済事情、政治問題、自然災害などの影響で、どうしても為替が変動してしまうので、そのリスクも考慮しなければなりません。

せっかく高い利回りを受け取れるのに、為替が円高になると円ベースでは不利になりますし、分配金以上のマイナスになってしまうかもしれません。その為替リスクを回避できるということですから、海外の優良案件に、為替リスクを気にせずに投資することができることになります。

為替ヘッジのデメリット

為替ヘッジは償還時の円転換レートを固定化するものです。為替変動リスクとは、「為替が変動する可能性」を意味しますので、円高になることもあれば、円安になることもあります。円高になった時は投資家としてはマイナスになるわけですが、円安になった場合はもともとの利回り分の他に為替益も得ることができます。

しかし為替ヘッジありの場合、円転換レートが固定化していますので円安だったとしても関係ありません。あらかじめ決めたレートで償還することになり、為替ヘッジをするということは、円安になった場合の利益を逃すことになってしまいます。

もう1点のデメリットは為替ヘッジにはコストがかかります。米ドルと円の為替予約で考えてみましょう。米国と日本の金利には差があり、それぞれの通貨で同じ期間運用すると運用成果は金利の分だけ差が出ます。金利の低い日本円を金利の高い米ドルに交換して運用し、さらに為替予約までして為替レートを固定したとすると、相手方にとっては不利になってしまいますので、金利差の分だけ交換相手に費用を払って平等にしなければならないのです。

このような対象通貨との短期金利差を為替ヘッジコスト言います。逆に、相手から見れば金利差の分を相手から受け取れるので為替ヘッジプレミアムと言います。つまり、短期金利の低い通貨を買って、短期金利の高い通貨を売る為替予約を行う場合にコストとなり、その逆がプレミアムとなるわけです。日本は低金利の状況が続いていますので、海外案件に投資する場合で、為替ヘッジがついているものは、ほとんどが為替ヘッジコストを払うことになります。このコストのために、為替ヘッジありの案件は為替ヘッジなしの案件より利回りが低くなります。

また、内外金利差の拡大や対象外貨の資金需要増などによって為替ヘッジコストは上昇することもありますので、注意が必要です。さらに、為替ヘッジを用いても為替リスクを完全になくすことは難しいので、気を付けなければいけません。

まとめ

海外ならではの優良案件に投資をしたいけど、為替リスクを取らずに確実に分配金をもらいたいという方は、為替ヘッジありを、分配金に加えて為替益も狙いたいという方は為替ヘッジなしを選択するとよいでしょう。

また、為替ヘッジコストが気になる方は、同じような案件の中で、為替ヘッジのあり・なしの利回りの差を比べてどれくらいのコストがかかっているか確認してみることをお勧めします。

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