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2016年11月10日

ソーシャルレンディングへの投資を検討するようになって、まず色々と調べ始めると思いますが、一番の不安になる要素として貸付先が匿名化されており、どんな会社に貸付をして、担保はどんな物件なのかわからない点だと思います。

投資といういうのは基本的は「内容のよくわからない物には投資しない」というのが鉄則です。それを考えるとソーシャルレンディングへの投資は非常にリスクが高いように思えてくるはずです。ではなぜ匿名化されているのでしょうか?

 

なぜ匿名化なの?

貸金業法第2条第1項では「金銭の貸付」を「業として行うもの」は貸金業と定められています。そして貸金業を行う者に対しては貸金業の登録が義務付けられています。

これは個人に対しても同じで、ソーシャルレンディングにて一般の投資家が金銭の貸付を直接第三者に行うことで「業として行う」と定められ、個人でも貸金業の登録が必要となります。

貸金業の登録には純資産5000万円以上、貸金業務取扱主任者を各営業所に配置することが義務付けられており、一般の個人が貸金業登録をすることは現実的には不可能であり、現在の法律では直接ソーシャルレンディングを行うことはできません。

上記の件を回避するために国内のソーシャルレンディングでは匿名組合契約による投資という方法によって貸金業により規制を回避しております。

 

匿名組合契約とは

匿名組合契約とは複数の匿名の投資者からの出資を集めて営業者(この場合ソーシャルレンディング事業者)が資金を運用、もしくは営業をして、そこから得られた利益を投資者に分配する契約です。

出典:maneo.jp

出典:maneo.jp

そして匿名組合契約によって一般投資家を募集して契約を結ぶためには第二種金融商品取引業者として金融庁に登録することが義務付けられております。ですので、ほとんどのソーシャルレンディング事業者は第2種金融取引業の登録をしております。

例外としてmaneoと提携しているいくつかの事業者はmaneoマーケット社が第二種の登録をして、一般投資家との匿名組合契約を結ぶ部分をmaneoマーケット社に委託することで本体では第二種金融取引業の登録をしてない事業者もあります。

ちなみにここでの「匿名」とは出資が匿名ということであり、一般の投資家(つまり我々)の名前は匿名として扱われ、貸付先の企業に投資家の情報は開示されないということです。貸付先が匿名化されているという点はこの契約が理由ではありません。

 

貸付先の匿名化

ここまでの説明では貸付先の匿名化に関する説明は出てきていません。以前までは貸付先は匿名化されておりませんでした。しかしながら監督行政より匿名化するように各ソーシャルレンディング事業者へ指導が入った経緯があり貸付先の匿名化がされるようになりました。

監督行政機関の見方としては、貸付先が明確な場合には結局ファンドの形にしても一般投資家が直接的に貸金業を行っていると見なすことができ、貸金業法に抵触するという見解のようです。

maneo社の代表瀧本氏のブログにも指導を受けた記載があります。

maneoに関する監督行政とのやりとり | 投資レポート ブログ@瀧本憲治
maneoに関する監督行政とのやりとり ソーシャルレンディング「maneo」の活動をレポートしています。

さらには貸付先の複数化(バスケット化)も指導により行われております。1つの案件に対して大部分をしめる貸付先と、少額の貸付先の2社が記載されている理由は、上記の指導によってソーシャルレンディング事業者はしょうがなく2つにしているというのが理由となります。

 

時代遅れの貸金業法

現在の貸金業法はソーシャルレンディングという新しい事業を想定せずに作られているので時代に追いついていません。

ここ最近の貸金業法の改正ではグレーゾーン金利や総量規制(年収の三分の一まで)など、消費者金融などからの借金によって困ってしまった消費者(借り手)を保護するという観点からの法改正が行われてきております。

ソーシャルレンディングでは一般投資家は貸し手側にまわり、企業側が借り手になります。いままでの図式とは全く逆となっており、はたして監督行政機関が投資家保護という観点から貸金業法を見直して改正できるのかという点は時間がかかる問題かもしれません。

 

匿名化の問題点

現在の規制では投資家はどのような企業に貸付をしているかはわかりません。投資家保護の観点から問題のある規制だと思います。

仮に不正を行うソーシャルレンディング事業者が現れて架空の貸付先に対する案件を作って投資家から資金を募りポンジ・スキームのような詐欺を行うことが可能なのではないかと考えられます。

 

まとめ

なぜ貸付先の匿名化がされているかという理由は、「貸金業法を理由にした行政による指導のため」となります。ソーシャルレンディング事業者各社は投資家保護の観点から、この指導には納得はいっていないようですが、現状では回避できそうにありません。

いずれこの規制が排除されて投資家が投資しやすい環境になればと切に願っております。

 

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