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2017年1月14日

雑所得として計上しなければいけないソーシャルレンディングからの分配金ですが、確定申告することで年収が低めの方は還付金は戻ってくるし、年収が高めの方は追加で納付する可能性が高いことは過去に記事にしました。

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上記の記事の内容をふまえた上で、節税方法がないかと検討してみました。

経費をつける

確定申告時に雑所得としてソーシャルレンディングから分配金を計上しますが、分配金を得るためにかけたコストは経費として計上できます。基本的にはソーシャルレンディングをやる上で必要になった経費のみに限りますが、実際に支払った費用に関しては領収書、レシートを保管しておきましょう。下記は認められそうな支出の内容です。

・インターネットのプロバイダ費用(一部)
・振込手数料
・セミナー参加費、及び交通費
・ソーシャルレンディングに関する書籍代・雑誌代
・文房具

上記であれば認められると思います。家賃の一部、光熱費などは否認される可能性も高いので入れる場合には気をつけましょう。各レシートには詳しい用途などを裏書きしておくといいでしょう。

妻(夫)のアカウントで

ソーシャルレンディングからの分配金は総合課税となり、自分の所得と合算されて税率が計算されてしまいます。ですので分配金を所得が低い人の収入にすることで税率が下がります。これは前提条件として妻(もしくは夫)の給与の方が低い場合に限ります。そして妻を扶養に入れており配偶者控除を受けている場合には控除が引き続き受けられるような金額に抑える必要があります。

ただし夫婦間であっても口座の名義貸しは問題があるので、妻(夫)に対してお金を貸し付けて、運用のアドバイスだけをして投資の実行は妻にやらせるという方法を取る方がいいでしょう。念には念をいれて税務署対策としては妻にソーシャルレンディングの知識を完全に覚えさせて、お尋ね時に質問されたとしても妻自身がしっかりと回答できるようにしましょう。さらに金銭消費貸借契約書まで用意しておけば問題ないでしょう。

ただし妻に内緒の臨時収入を目論んでいる方はこの方法は使えません。。。

ふるさと納税する

ふるさと納税は支払う住民税の2割まで認められます。ソーシャルレンディングからの分配金によって住民税も増えますので必ず限界まで利用した方がいいでしょう。こちらはソーシャルレンディングに関係なく全員に恩恵のある節税かと思います。

単純に食品などの商品に変える以外に節税と考え換金性の高い物を申し込んで転売などを考える方もいるようですが、自治体により禁止されている所もありますし、本来のふるさと納税の目的とは変わってきてしまいますのでオススメできません。

個人型確定拠出年金 iDeCoを活用する

ここではiDeCoについての説明は省きますが、下記を参考にしてみてください。

簡単に言えばソーシャルレンディングからの分配金を毎月自動的に個人型確定拠出年金に積み立てるようにすることで積み立てた全額の所得控除が受けられるため分配金の収入と積み立てた額で相殺することで分配金の厳選された分は還付を受けることができます。

iDeCoは60才になるまでは受け取れませんが、運用益に関しては非課税で税金がかかりませんし、最終的に受け取る際には「退職金」もしくは「年金」として受け取るので税率が低くなります。

但し掛け金は毎月定額で設定しなければいけないので、分配金が毎月どれくらい入ってくるか調整しながら運用する必要があります。

事業所得にする

ソーシャルレンディングからの分配金を雑所得ではなく、事業所得として計上することで年間65万円の特別控除が受けられ、その事業に関わった費用を経費として計上できます。ただし分配金を雑所得ではなく、事業所得として認めさせるには簡単ではありません。

調査対象になった場合にはほぼ間違いなく事業所得としては認められないので雑所得にして下さいと言ってくると思います。それを不服として税務署と争うこともできますが、過去に同じような事例で国税不服審判所が事業所得か雑所得を判断したいくつかの事例が↓から見れます。国税不服審判所とは税務署との見解の違いがある場合に最終的にどちらの見解が正しいか判断してくれる機関となります。

先物取引系の事例が一番近いと思いますがほとんどが雑所得として判断されてしまっています。

事例1では

請求人は生活の資のほとんどを畳製造業からの所得により得ていたこと

事例3では

請求人が行った外国為替証拠金取引はその取引回数が約1,400回で、取引金額にすると130,000,000円を超える規模であり、1日に費やす時間も平均15時間に及ぶことからみて事業所得を生ずべき事業に該当する旨主張する。
・・・・
2請求人は、自らが代表取締役を務める法人2社からの役員報酬により生計を立てていること、3請求人は、インターネット情報などを参考に取引を行っているが、外国為替証拠金取引の企画遂行に当たって相当程度の精神的・肉体的労力を要していると認められないこと、4外国為替証拠金取引のための積極的な資金調達が認められないこと、及び5外国為替証拠金取引を反復継続して行うための人的物的設備を有していないことが認められ、これらのことを考慮すると、請求人が行った外国為替証拠金取引は、事業として社会的客観性がいまだ認められず、「対価を得て継続的に行う事業」に該当するということはできない。

事例1では別でメインの収入があること、事例3では1日15時間も費用を費やしていたにも関わらず別の法人から収入があること、ネット上での取引で精神的・肉体的労力を要していると認められないこと、資金調達が認められないこと、人的物的設備を有していないことを理由に雑所得として判断されています。FX取引の精神的労力は相当のものだとは思いますが、、、

ソーシャルレンディング関係のインターネット上の情報では事業所得にて確定申告して何も言われなかった等の情報もありますが、それは認められたわけではなく、まだ調査の対象になっていないだけ、もしくは追徴が取れたとしても少額なのでスルーされているだけの可能性もあります。分配金の額がそれなりに大きい場合には数年寝かした後に調査に入り、追徴課税としてかなりの額を取られる可能性もあります。

事業所得として計上したい場合には税務署に相談に行き、事業所得で問題ないという返答をもらうと同時にボイスレコーダー等で録音して認められた証拠を取っておきましょう。

現実的ではありませんが、仮に会社員での年収が400万円の方の場合、資産1億円をソーシャルレンディングにて運用することで年間500万円〜600万円の分配金を得て、「会社員はいつでも辞めれるし、仕事は副業として趣味でやっているんだ!」といい切れれば事業所得として認められる可能性はなくはないかもしれません。。

合同会社を設立する

こちらはソーシャルレンディングでの分配金が多く、給与収入も多い方限定となります。個人で合同会社を設立して、法人名義でソーシャルレンディングを運用します。そうすることで多くの経費は認められやすくなり、自宅もオフィスの一部として賃料が認められます。

法人の税率は年間800万円までの課税所得に対しての実効税率は約24%(法人税+法人住民税+事業税+地方法人特別税)となります。ただし設立、及び維持費として下記の費用がかかります。

・イニシャル設立費用:約10万円
・法人住民税の均等割:7万円
・税理士費用(決算のみ):10万円〜20万円
※会計入力は自力で行い決算のみ税理士に頼みます。

それでは給与年収2400万円 + 分配金 500万円の場合にてシュミレーションしてみます。

合同会社を設立した場合

・法人維持費 25万円
・社宅賃料 120万(家賃月20万の半分計上)
・その他経費 25万円(月2万円強ぐらい)

法人納税:(500万円 -経費170万円) × 税率24% = 79.2万円
個人納税:2400万円 × 実効税率28.91% = 693.84万円
合計納税:773.04万円

設立しない場合

個人納税:2900万円 × 実効税率32.12% = 931.48万円

※計算を簡略化するために金融庁の実効税率を参考に計算しています。

節税効果

158万円の差額が出ましたので、そこから法人維持費を引いて約123万円の節税が実現できたことになります。ちなみにこの計算だと合同会社から給与は取らずに法人に留保させています。最終的には会社を解散し役員退職金として受け取ることで節税できます。このシュミレーションの場合ですと年間に法人口座に貯まっていくお金は年間で約250万程度なので退職金として受け取っても問題ない額と言えると思います。

さらに配偶者がいる場合には従業員として雇い、実際の業務として会計入力をさせて給与を支払うことでさらなる節税が可能となります。(社会保険関係の手続きが面倒にはなりますので注意です)

※非常に簡単に計算していますので、実際に設立する場合にはご自分の状況にてシュミレーションして専門の税理士等にご相談下さい。

まとめ

如何でしょうか、簡単な節税方法から高度な節税方法までありますが何も考えずに納税するよりは色々と考えて実行することで節税が可能であり、最終的にはソーシャルレンディングでの投資利回りを上げることができます。是非実践して投資利回りを上げていきましょう。

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